2023年12月1日に北海道美幌町などでオーロラが観測されました。そう、日本でオーロラを見ることは夢ではありません。実は歴史的にも、日本の空にオーロラが現れたことが記録されています。また、調べてみると近年では北海道で何度もオーロラが観測されています。では、なぜ日本でオーロラが見られるのでしょうか?そして、どこでどのようにオーロラを見ることができるのでしょうか?今回は、日本でオーロラを見る方法や条件、その確率についてご紹介します。
オーロラとは何か?
オーロラとは、太陽から放出される高エネルギーの粒子(太陽風)が地球の磁場にぶつかって発光する現象です。太陽風は地球の磁場によって北極や南極に集められます。そのため、オーロラは主に高緯度地域で見られます。オーロラは高度によって色が変わります。赤いオーロラは高度250km以上、緑色のオーロラは100~250km、紫色のオーロラは100km以下で発生します。
日本でオーロラが見られた歴史
日本では、飛鳥時代から江戸時代まで、空が明るく光る現象が観測されていました。この現象は「赤気」と呼ばれ、オーロラの一種であると考えられています。赤気は低緯度地域でも発生することがあります。赤気は主に赤色の光で構成されており、太陽活動や磁気嵐の影響を受けます。
1957~58年には、国際地球観測年と呼ばれる期間に、日本各地で強いオーロラが観測されました。この時期は太陽活動が非常に活発だったため、地球の磁場が乱れて低緯度地域でもオーロラが発生しました。このオーロラは「低緯度オーロラ」と呼ばれ、北の空が赤くなるのが特徴です。
2000年以降には北海道で19回もオーロラが観測されています。これも「低緯度オーロラ」の一種です。北海道では冬季に空気が澄んでいるため、オーロラを見やすくなります。
日本でオーロラを見る方法と条件またその確率は
日本でオーロラを見るためには、以下の条件が必要です。
- 太陽活動が活発であること
- 磁気嵐が発生していること
- 北極圏から南下した磁気圏境界層(MPL)が日本上空にあること
- 天候が晴れていて月明かりや人工光が少ないこと
- 北側の空を見上げられる場所(北海道や東北)にいること
これらの条件は予測することが難しいため、日本でオーロラを見るチャンスは10年に一度ぐらいと言われています。しかし、不可能ではありません。オーロラを見るためには、最新の情報をチェック※し、北の空が見える暗い場所に行き、晴れた夜に待つことが大切です。
※太陽の活動や磁気嵐の発生は、事前に予測することが難しいので、インターネットやアプリなどで最新の情報をチェックすることが重要です。宇宙天気予報のサイトで予報が出ています。今回の北海道でのオーロラ観測の前には12/01 15:00 からの地磁気発動の活発化が予報されていました。
また、NHK NEWS WEBから下記のような希望の持てる記事も出ています。
道内では、2023年に入り十勝の陸別町で2月と4月、そして11月の3回、「低緯度オーロラ」を観測しています。
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20231202/7000062976.htmlより引用
「なよろ市立天文台」によりますと、2025年にかけて太陽の活動が活発化していくため、今後もオーロラを観測できる可能性があるということです。
日頃からアンテナを張っていればあなたも日本でオーロラを見ることができるかもしれません。チャンスが来たらすぐ北海道へ行けるフットワークの軽さが肝ですね!